クライアントインタビュー・導入事例
[相続シミュレーション]つじかわ耳鼻咽喉科 辻川 覚志 氏
相続シミュレーションを踏まえて、あくまでも「平等に」
自分を律する気持ちをこめて。
---貴重なお時間を頂戴し、まことに有難うございます。今回は「遺言書の作成」をテーマに、先生がどのようなことがきっかけで遺言書を書かれることになったのか。また、実際に書かれる中で、どのようなことを重視されたのかをお聞かせいただきたいと思います。
私は今年で66歳になります。恐らく(皆さんは)遺言書を書くにはまだ早いと思われているのかもしれませんが、それにはいくつか理由があります。きっかけの一つが、75歳以上の免許更新時に「認知機能検査」が義務化されたことです。判断能力の低下が認められると、公的・法的な契約や活動が制限される。「これは、74歳までに遺言書を完成させておかなければならないな」。そう危機感をもったのです。
日本経営の由上さんからは「先生、本当に必要でしょうか」と確認されました。私の場合は相続人が3人しかいません。揉める可能性がどこまであるか。話し合いでまとまるのであれば、遺言書で決めつけなくてもいいのかもしれません。
私はこう思いました。子供達もそれぞれ人生がある。結婚したり家族が増えたり、ライフスタイルが変化していく。遺言書で財産の分け方を決めつけたいのではありません。私の心持ちとしては、私が亡くなった時に参考にしてくださいよ、計画書みたいなものですよ…その程度の意味合いだったのです。
ただ、「自分は出来る限り平等にしましたから。それは、専門家にも相談してまとめたものですからね」。そういう意思を宣言しておきたかったのです。ある意味、これからの私の行動を律することにも繋がると思うのです。
今後、何が起こるか分かりません。状況が変化した時に気持ちが揺らぐこともあるかもしれません。でもそれでは平等でなくなってしまう。私はあくまでも「平等であること」を貫いてきました。その根底が揺らいではいけないと、自分を律する気持ちを込めたのが、この遺言書なのです。
---実際には、すでに何年も前から遺言書を意識されていたのでしょうか。
老後の暮らしなど本を執筆するようになった頃から、遺言については意識し始めましたね。それに、門真市医師会で行っている「お元気ですかコール」にも取り組んできて、一人暮らしの高齢者の方々からたくさんのお話をお聞きしました。安否確認や健康をテーマにした話題が中心ですが、逆にこちらが教わること、気付かされることが多かったのです。
---平等な遺言書を作成するためには、相続シミュレーションが不可欠です。シミュレーションをご覧になって、改めて気付いたことなどありますか。
不動産が多い方の場合は難しくなるのでしょうが、私の場合は、複雑なシミュレーションではありませんでした。とてもわかりやすい結果で、その数字を見ながら、約半年ほど考える時間をいただいて、遺言書を作成していきました。
最初は、何もかも漏れなく書き込んでおこうと意気込んで取り掛かかりました。しかし由上さんと打ち合わせをすると、こんなことまで?と驚くくらい、さらに細かなことを法的に決めておかなければならないと気付かされました。相続シミュレーションを通して遺言書のアウトラインができて、その後の打ち合わせを通して、想定外のパターンも加えて、かなり踏み込んだ内容に仕上がっていったと思っています。最終的に短い文に凝縮するわけですから、自分だけの力で完成させることはできなかったと思います。
---完成した遺言書をご覧になって、どのような思いですか。
状況は日々変わります。きっちり決めたつもりでも、こうだったら、ああだったらとキリがない。ただ、目的は現時点での私の意思を遺しておくということなので、自分の覚書のように思うと、ちょっと肩の力が抜けたような感じです。専門家の目線からジャッジしてくれるので、安心してお任せすることができました。私がいなくなった後、ゴタゴタして困るのは妻です。妻の肩の荷を降ろすという意味も、ある程度ありました。
---日本経営の印象を教えてください。
遺言書までお任せするには、それなりの信頼がないとなかなか相談できません。事業が組織化され、継続性のあるオープンな企業風土を感じています。サービスとしても、会計だけでなく様々な提案をしてくれて助かっています。私の場合は医療が本業ですので、専門でない会計や労務で一つひとつに対して選択したり、判断したり、意思決定するのは、大変なストレスです。
お任せできるところは専門家にお任せして、私はロボットの開発や本の執筆、門真市の「お元気ですかコール」など、経営以外のやりたいことに注力できています。おかげさまで、今、5冊目の執筆にとりかかっているのですよ。周りの方に支えられて、今日までうまくやってこられたのだと感謝しています。
(文責:日本経営グループ)
URL: http://www.joy.hi-ho.ne.jp/ketsunyo/(外部サイト)
大阪府門真市江端町40-8 メゾンヒラク1F
著書に『老後はひとり暮らしが幸せ』『ふたり老後もこれで幸せ』『続老後はひとり暮らしが幸せ』(水曜社)『老後のホンネ、幸せなのはどっち?』(PHP文庫)
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