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クライアントインタビュー・導入事例

クライアントインタビュー・導入事例

[法人成りを選んだ理由]奈良県医療法人医昌会 理事長 松田 昌浩 氏

法人成りによって、高度医療の窓口として多岐にわたる経営が可能に
地域で暮らす人達を最期まで見届けるのが、開業医の使命

 

---開業されたきっかけは

 元々、大和郡山市出身です。名古屋の病院で働いていましたが、奈良県に帰ってきて20年程が経ちました。奈良県は循環器系の病院がそれほど多くはないので、心臓外科医として働いてきた経験を活かして、この地に開業することを決意しました。自分の生まれた地で、その地域に暮らす方達を最期まで見守っていきたい。苦労も多いですが、おかげさまで開業して13年目を迎えることができました。

 開業して何年か経過し、近隣の病院でも循環器内科が開設され、まつたハートクリニックで心臓手術まで行う必要はないと思うようになりました。後輩が勤務する病院で手術をお願いしたり、奈良医大に紹介したり、ここ4、5年はたくさんの人たちの力を借りながら仕事をしてきました。全体的な相互医療ネットワークで治療していますので、私が奈良に帰ってきた頃よりもこの地域の医療の質は上がってきていると思います。

 

---開業時は手術を含む全ての治療をされてきて、最近の5年は紹介も含めて過渡期になってきていますね。将来的な展望、先生のスタイルは、未来にむけてどのようにお考えですか?

 開業時に診てきた患者さんたちがかなり高齢になりました。亡くなられた方もいます。これからは、高齢の方たちがお亡くなりになるまで責任をもって見守るという体制に移行していかなければならないと考えます。

 循環器系の治療とは特殊なもので、いわゆるステント、人工弁、ペースメーカ等の人工物が身体の中に入っている状態の方が多いです。そのため心臓に関しては、血の塊を抑える薬をはじめ特別な薬を服用している患者さんが多いです。そのため、患者さんは、老人ホームに入っても専門的な医療を受けることができなくなってくるのです。その問題を解決できるような体制に私たちも、移行していく予定です。また、介護に期待される事も多く、それに応えるのはこの地に開業した者としての使命であると私は考えます。医療と介護を一体と考え、理想の環境設備を整える事によって、地域の皆様が末永く健康でいられる手助けとなれば、それはとても嬉しいことです。

 

---地域の患者さんが高齢になり、安心してお任せできる専門的な対応や、柔軟で親切な考え方ができる、そういう介護施設との連携が重要ですね

クライアントインタビュー・導入事例 現在は、それが可能な施設は多くはありません。現場で利用者さんと向き合っている介護職の方が、どの様な薬にどの様な副作用があるか、どの様な事に注意しなければならないか、それら全てを完璧に把握するのは非常に難しいからです。特に循環器内科にかかる患者さんに関しては、それに詳しい医者が付き添っていられるよう介護施設に常駐していることが望ましいのですが、全てを兼ね備えている施設というのは、奈良県では少ないのです。何かトラブルがあってから、驚いて私のところに電話がかかってくることも多いです。

 そういったトラブルを未然に防ぐにはどうすればよいのかと考えると、私自身が経営ないしは連携を取れるグループを増やしていければとイメージしています。診察できる、処方もできる、そして主治医が駆けつけてくれたら、患者さんも安心できると思います。

 私も全てに特化しているわけではないので、専門的な知識を持った方と連携して地域の患者さんを見守る。そういうことを目指したいです。

 

---先生の考える医療構想は介護まで含まれているのですね。医療構想と言うと大層な響きに聞こえるかもしれませんが、先生の考える理念や構想が、うまく地域の方々に浸透されるといいですね

 今の私の立場は、医療の提供中心です。患者さんから見ると、医療はあるけど、介護はないと判断されます。クリニックの横に少し介護の窓口を併設して、他の介護に関わる人達の組織なりグループなりが手を組んで広げていければと思います。地域に貢献する様々な取組み。それが全てそろっていないと将来に向けて生き残っていけない。そういう時代が到来しているのだと思います。

 

---日本経営にご依頼いただいたきっかけや、その当時の想いとは?

 日本経営と契約して2年程経過しました。最初に相談した時から、今考えていることの基本理念は変わっていません。かつては個人で経営してきて、これから先どうしていこうかというビジョンをもった時に、どうすれば理想に近づけるか、経営のコンサル的な知識が皆無でした。医者というのは、医療についての知識はあるけど、お金の話はものすごく疎い。損してもいいから患者さんを助けたい、でも経営して看護師さんに給与を払わなければならない。でもお金のことを考えながら医療はできない。未来の展望と今までの経営から未来に移っていけるようにするには、専門家の知識が必要だと痛感しました。

 そこで、専門的な知識がある人が多く揃った税理士事務所で、今まで自分がやってきていること、これからやりたいことの道筋を上手くマッチングして経営を教えていただける、見てもらえる。そんな税理士事務所が希望でした。お金のことを相談していた金融機関に「そういう医療経営に特化した税理士事務所ありますか」と相談して日本経営を紹介してもらったのです。

 

---平成29年には法人化されました。どのようにして、法人化をご決断されたのですか

 クリニックの継続を考えた時、世襲制での承継はイメージしていませんでした。賛同してくださる先生がいれば、その人が承継してくれればいい。まつたハートクリニックは形として残ってくれればいいと考えていました。法人成りの抵抗は特にありませんでしたね。

 もう一つは、法人化したことで色々な運営が可能になることです。医療施設はたくさんありますが、循環器治療中の患者、特に抗血栓療法等の患者が認知症になってからの医療介護施設は限られていますから、最終的な受け入れ施設を作りたいという思いもあったのです。

 

---医療法人成りする以前と現在で、変化したことはありますか

 他の経営者の方とお話する機会が格段に増えました。異業種の方と話す機会は、法人成りの前にはほとんどなかったので、教えてもらうことが多いです。建設会社、訪問看護の経営者、生命保険会社、後輩、奈良のお土産屋さん、果物や野菜の種を研究・販売する会社、色々な人と関わっていると、初めて知ることが多いです。経営者がたくさんいるので、リアルな経営が伝わってきます。

 

---医療法人成りにあたって、日本経営の仕事についてはどうお考えですか

クライアントインタビュー・導入事例 法人化にあたり、分からないこと、躓いたりすることもありました。しかし、たとえ些細なことでも気軽に相談してくださいと言っていただけて、非常にありがたかったです。例えば介護の件でも「こんな提案をされたんだけど、どう答えたらいいか」と、相談すると、会計の話ではないのに、八百さんはすぐに答えてくれる。日本経営さんに出会う前はそういうことが出来ませんでした。自分だけで試行錯誤するしかなかったのです。

 患者さんにとってセカンドオピニオンは必要だと思います。経営もまた、セカンドオピニオンのようなサービスが必要になってきているのではないでしょうか。日本経営は多くのサービスを提供しているので、答えを一つだけでなく、三つ四つと提案してくれる。それを選ぶ力も鍛えてくれる。医者は経営のプロではないので、任せることができるプロフェッショナルの存在はありがたいのです。プロに任せているという安心感があるから、医療に集中して取り組むことができるからです。医療法人成りについても、メリット・デメリットを整理してきちんと教えていただけました。

 

担当者よりコメント

 先生が目指す将来像に、一番近い形が医療法人成りでした。なおかつ、今後やろうとしている介護の土台作りにも繋がる、いい選択をしていただけたと思います。

 

(文責:日本経営グループ)

 

◆医療法人医昌会 まつたハートクリニック 概要

URL: https://matsutaheart.com/(外部サイト)
奈良県大和郡山市本庄町247-1
循環器科/一般内科/外科/リハビリテーション科/在宅診療
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