クライアントインタビュー・導入事例
[就業規則]医療法人相馬病院 事務長 坂本 裕里 氏
不満をそのままにしたり、問題解決を後回しにしない。
専門家の知識を上手く活用して、法人にとっての最適解を導き、業務の負担軽減と効率化を図る。
---継続的なご契約をいただき3年が経過しました。最初に日本経営を知ったきっかけは何だったのでしょうか。
私が就任する前の事務長が、日本経営主催の研修に参加したことがきっかけです。アフターフォローの際に「無料で経営分析できるのでチェックしてみませんか」と勧めてくださいました。私はその分析結果報告会に、議事録をとる係で参加していました。
実は、個人的には、コンサルタントという仕事にはあまりよいイメージを持っていませんでした。以前、銀行から「無料で分析しますよ」と勧められ、お願いしたことがあります。確かに、業務見直しや人件費を抑える提案、収益アップが必要など、抱えている課題の指摘はしてくれました。しかし、私たちが困っていたのは、良い方向に導くにはどうしたらよいのか、具体的な手段が見いだせないことでした。その肝心な部分、保険点数や診療報酬改定などについては、逆に質問されることの方が多かったのです。
そういった先入観がありましたから、日本経営がどの程度まで相談にのってくれるのか、やや不安だったことを覚えています。そんな私の思いとは裏腹に、日本経営はとても詳しい分析結果を示してくれたのです。かなり踏み込んだ内容の提案をしてくれて、こちらの質問にも即答してくれました。
私たちが対応しなければならない注意点や、同規模の他病院での対応などを具体的に示してくれて、他で受けたコンサルとの違いを目の当たりにしました。大きな大学病院レベルの提案をされても、相馬病院で同じ事はできません。相馬病院は一般企業でいうなら中小企業です。私たちでも実現できる範囲の案をたくさん提供してくれて、ああ、この人たちを頼りにしていいんだと安心したとともに、コンサルタントのイメージを覆されました。
---コンサルや研修のご契約を継続していただくと同時に、人事労務の分析と就業規則の見直しもお手伝いさせていただくことになりました。
就業規則はありましたが、周知されていないし、古いため見直しが必要であると事務長就任前から思っていました。そんな中、コンサルティングの過程で、人事労務について管理職にヒアリングが実施されたのです。そのヒアリングで明らかになったのですが、相馬病院で働いている先生たちにとっては、「この病院での働き方」が常識になっていたのです。うちでは当たり前のようにしているけど、一般的にはどうなのか、という比較ができていなかった。勤務時間の実態や休みの取り方など、意識改革が必要だということが、ヒアリングを通じて顕在化しました。これをきっかけに、就業規則も改めようと決意したのです。
---就業規則が形骸化していた。ヒアリングを経て、改めて就業規則の見直しに展開していったわけですね。
就業規則は、分厚くて重たい冊子がドンと各部署に一冊置いてありました。これがあまり機能していなくて…例えば職員が慶弔で特別休暇をとることになった際、何日休めばいいのかいつも事務室に聞きに来るのです。就業規則に書いてあるのですが、周知されているとは言い難い状況でした。また、各部署に一冊しかないため、誰かが読んでいると他の人は見ることはできません。分かりやすく、誰でも気軽に確認できるようにするにはどうしたらいいか、なんとかしたいと竹中さん(社労士法人日本経営 社会保険労務士)に相談しました。
---竹中からは、バインダー形式のハンドブックにして各人に配付してはどうかと提案させていただきました。
京都市内でバインダーで就業規則を配付している病院は、聞いたことがありません。とてもいい案でした。できあがったハンドブックは大変好評です。難しいことや職員の知りたいことがわかりやすく書いてあります。もっと早くに欲しかった。新しく入職した方にもこちらを渡し、病院と職員のためのルールブックであると説明しています。
---2019年4月1日から働き方改革法案が施行されましたが、相馬病院では早くから対応が進みましたね。
私たちが対応しなければならない条項については、法案が可決する前から随時情報提供してもらえたので、余裕をもって対策を講じることができました。来年、再来年と情報を先取りし、関係する勉強会があれば参加してみたり、関連するニュースを注意深く見るようになったり、私を含めて職員たちも意識する機会が増えました。
メールや電話で頻繁にご連絡いただけて、それにすごく助けられています。また、人事制度で困ったことがあると相談したら、日本経営内の人事部門の方に相談してくれたり、必要に応じて一緒に来てくれたりします。病院というのは特殊な組織ですので、それに合わせた専門的なアドバイスをくれるのは、本当に助かっています。
---働き方改革について、医師を含む職員の皆様はどういったご意見をもたれていましたか。
具体論になると途端に難しくなるのが、働き方改革ではないでしょうか。
医師は「患者さんをおいて、休暇をとるなんて考えられない。年次有給休暇5日なんて実現不可能では」。職員は「夜勤もあるし、どうやって工夫して休みをとっていけばいいのか」。それぞれ、自分たちと無関係ではないけど、具体的に何をすればいいのか分からないといった状態でした。
そこで、竹中さんに、法改正に関する説明会(「相馬病院における働き方改革関連法への対応」)を開催してもらったりもしました。働き方改革に関わらず、職員に向けた説明会は何度かお願いしています。掲示板や回覧板で伝達しても、周知されないことの方が多かったのですが、説明会を開催することによって、職員からの疑問も解消されますし、変更があったなんて知らなかったという事態はなくなりました。
日本経営という第三者の専門家がわかりやすく丁寧に説明してくれるのは、事務長である私から説明するよりも、ずっと説得力があるのです。説明を受ける職員にも、説明をしなければならない事務方にも、どちらにとってもありがたい存在だと思っています。
---現在労務顧問のご契約をしていただいております。契約する前と契約後では病院の中での変化はありましたか?
私が事務長として就任した際、診療報酬改定やレセプトの見直しなど勉強しなければならないことが山ほどありました。バタバタと慌しい中で、職員への対応については特に、正解が分からない中で対応していた現実がありました。
しかし、労務顧問のおかげで、困ったことがあればすぐに竹中さんに相談できるようになりました。心強かったですし、事務室の負担もすごく減りました。職員からの相談や意見にも、あやふやな対応や後回しにすることがなくなり、本当に助かっています。
近年、ワークライフバランスやハラスメントといった労務に関連するキーワードがネット上であふれています。職員が理不尽と感じることがあった場合、ネットで調べればいくらでも都合のよい事例が出てきます。そこから都合の良い情報だけを切り取って主張してくるということも、今後、避けられないと思っています。そういったことがあったとしても、先回りして相談することが可能です。顧問契約だからこそ、気軽に相談できて、いつも新しい知識を提供してくれます。なくてはならない存在ですね。
担当者よりコメント
他病院の事例なども踏まえて第三者的な立場で労務のご支援をさせていただけるのが、顧問契約ならではのメリットです。相馬病院様にとっての最適なご判断をしていただけるよう、これからも労務部門を含めて包括的にサポートしていきます。(竹中道代 社会保険労務士)
(文責:日本経営グループ)
URL: https://www.sohma-hp.or.jp/(外部サイト)
京都市上京区御前通今小路下ル南馬喰町911番地
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