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クライアントインタビュー・導入事例

クライアントインタビュー・導入事例

[コスト分析]大分市医師会立 アルメイダ病院 経営企画課 課長 尾藤 雄二 氏・係長 川村 英清 氏

関係を壊さない交渉術。
徹底した現場主義だからこそ実現できたコストカットと黒字転換。

 

---日本経営と最初にご契約いただいたのは、10年程前のことです。約3年間にわたり収益改善のお手伝いをしてきました。それから数年を経て、再びご相談をいただきました。今回は再生支援とコスト削減という、かつてよりも踏み込んだ経営支援に取り組んでいます。

尾藤 氏 木村さん(株式会社日本経営 ヘルスケア事業部 課長)には、主にコスト削減の面で活躍してもらっています。おかげさまで今期の利益目標を達成する見込みです。

 日本経営のやり方といいますか、木村さんの人柄といいますか、アルメイダ病院との相性がすごく良かったんですよね。我々が求めた成果と木村さんの考えが一致していたので、うまくいったのだと思います。

 コスト削減と言われると、合理的でドライ、厳しい印象を連想させますが、木村さんはその逆。関西弁が人柄を引き立てるのか、ユーモアを感じさせつつも、きちんと説得力も与えてくれて…他に類を見ないキャラクターです。これからも頼りにしていきます。

 

木村 アルメイダ病院様とのご縁は、10年前の電話営業がきっかけでした。当時の医事課長に電話したところ「詳しく相談したい」ということで、収益改善のご契約をいただきました。以来、契約満了後も折に触れてご挨拶したり、近隣に行くことがあれば訪問したりと、お付き合いを続けていました。

 今回の契約に至るまでも、一年かけてモニタリングをしながら計画をまとめています。現副院長からも「日本経営のやり方が好きだ」と言っていただけて、とても嬉しかったですね。

 

---現場では、日本経営の社員たちはどのようにお役に立っているのでしょうか。

クライアントインタビュー・導入事例尾藤 氏 外部業者さんとの契約関係を一通り洗い出して、必要に応じて価格交渉をしてもらいました。業者さんとは長年のお付き合いがありますから、自分たちで価格の交渉ができるかと言われたら、やはり困難です。ここで第三者である日本経営が入ることで、きちんとした根拠に基づいての交渉ができたと思います。

 良い悪いは別にして、「今までこうしてきたから」と昔からの習慣を続けてきたことは否めません。我々はアルメイダ病院の経営しか知らないわけですから、これが時代に沿っているのかどうかは、第三者から指摘してもらって初めて気付くことが大きいです。

 交渉は1回きりではなく、5~6回行います。業者の方々からしてみれば、大変だったことでしょう。

 

木村 今まで構築してきた関係を崩すわけではありません。外部業者さんとアルメイダ病院様は対立する相手ではなくて、地域の医療を担う専門家としてお互いに協力してきた関係がありました。交渉を何度も行うのは、理不尽だと感じるズレを少しでも解消してより良い関係に発展させたいと考えるからです。

 一見すると効率が悪いように思えますが、矛盾点を整理したり、スリム化できる余地を見出したり、そういったことの積み重ねが、何億円もの収益に匹敵するようなコスト削減を実現させます。

 

---現場で働く皆さんにも、日本経営の取組みはご理解いただけていますか。

クライアントインタビュー・導入事例川村 氏 後まわしにしてきた課題が多々ありました。それが整理できたのは大きな成果だと思います。

 参考価格なども教えていただけるので、とても助かっています。業者さんとの交渉だけでなく、これからの事業計画を考える際にも参考価格に基づいて資料を作成しています。

 さらに、現場の職員たちも、数字に対する意識が変わりました。かつては、グラフを見るだけにとどまってしまい、数字のもつ意味まで理解できているとはいい難い状態でした。経営感覚で数字を理解できるようになるためには、根本的な意識から変えていく必要があります。木村さんが現場に来てくれるようになって、私たちの意識はだいぶ変わりましたね。

 施設の規模に見合った性能なのか・求めている機能は十分なのか・他社の見積もりをとる・価格・スペックを比較する…基本的なことですが、現場で一緒になって考えてくれるのです。新しい医療機器を購入したいと提案しても、1回でOKしてくれることはありませんでした。そういった粘り強さが、職員にも影響を与えています。どんどん現場に入り込んでくるので、職員達も木村さんが何のために来ているのか、否応にも意識せざるを得なくなりますよね。

 今では、数字の意味を理解し、削減効果はどれくらいあったのか、この価格は適正なのか、収益に繋がっているのか、経営に与える影響は…など、検証する委員会を立ち上げることになりました。現場の職員達の意識が変化した結果です。

 

木村 病院でのコスト削減と言っても、備品や薬品や医療機器の価格を見直すだけではありません。例えば、蛍光灯からLEDに切り替えて5年が経過した現在の電気料金と、切り替え前の料金を比較すれば、その差は歴然です。

 また、ナースコール、ネットワーク工事、電話交換機などの設備投資を見直すことで、数百~数千万のコスト削減になります。病院の規模に応じた適正な数字はどれくらいなのかを理解していくことが重要です。

 

川村 氏 現場の人達もそれを理解しながら日々の仕事に取り組んでいます。現場に入って職員の意識改革をしてもらうのは、コンサルタントに期待する成果の一つでしたから、効果があって良かったです。「木村さんだったらどうするかな…」と、木村さんがいない時でも、職員たちの意思決定に影響を与えています。

木村 財務面の改善はもちろんのこと、中長期的に効果を出し続けるには、現場の方々の意識改革が必要不可欠です。

 アルメイダ病院様は400床という大規模な施設なので、調整を必要とする関係者の方々が大勢います。皆さんにご納得いただけるよう、ヒアリングや分析結果の解説などを約3ヶ月かけて実施しました。

 コスト削減と言われると、痛みを伴うイメージが強いです。しかし、即効性を期待するが故に、強引な手段に頼ってしまうと、これまで培ってきた関係が台無しになってしまいます。費用に対する認識や、工夫する能力、管理のあり方など、一人ひとりの実践力の積み重ねでコスト削減は実現できます。

 改善活動を開始して8ヶ月が経過し、約35,000千円の削減を実現しました。一過性のものではなく、持続性がありますので、累積すると大変な経済効果となります。効果を実感でき、痛みではなかったのだとご理解いただけると思います。

 

---これからの病院経営について、将来のイメージはどのように考えていますか。

尾藤 氏 最終的にはコンサルタントに頼らなくても、永続発展していく状態にしなければいけません。それはこの地域の医療を支えていく者としての使命です。この考え方は、日本経営の皆さんとも一致していると思います。

 今よりも厳しい状況になろうとしている地方の医療環境において、アルメイダ病院に求められる条件も一段と厳しくなっていくことが予想されます。困難があっても自分達の力で解決できるように、これからは人を育てるマネジメントに注力していきたいと考えています。日本経営と共に課題に向き合ってきたからこそ、人材育成の重要性を実感しているのです。時代の変化と共に、自分達の役目も変わってきていることを理解し、一つひとつの課題に取り組んでいきます。

(文責:日本経営グループ)

 

◆大分市医師会立 アルメイダ病院

URL: http://www.almeida-hospital.com/index.html(外部サイト)
大分市大宇宮崎1509-2



診療科目:総合診療科(内科)・内分泌内科・血液内科・循環器内科・消化器内科・心臓血管外科・外科脳神経外科・呼吸器外科・血管外科・泌尿器科・産科・婦人科・放射線科・形成外科・整形外科・スポーツ整形外科・皮膚科・小児科・新生児内科・腎臓内科・麻酔科・救急・集中治療科・リハビリテーション科・緩和ケア内科・病理・輸血科
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