生産性を向上させていくために管理する指標(例)
1.基本診療料に対する想定費用と生産性
① 1時間当たり生産性(基本料÷投入労働時間)
② 1時間当たり人件費(人件費÷投入労働時間)
③ 1時間当たり利益(①-②)
④ 病床利用率
⑤ 平均在院日数
⑥ 患者・利用者一人当たりに対する労働時間
(投入労働時間÷(定員×利用率))
2.特掲診療料に対する想定費用と生産性(例)
① 医師及びメディカルスタッフ一人あたりの生産性(特掲診療料÷常勤換算数)
② 医師及びメディカルスタッフ一人あたりの提供件数(行為ごとの件数÷常勤換算数)
③ 対象患者に対する提供件数(提供件数÷対象患者数)
精神科病院の収益性の特徴について、ポイントを簡潔にまとめると下記の2点になります。
(1)病棟の生産性の視点
一般的に機能分化している病院は生産性が高く、機能分化していない病院(精神一般病棟が多い病院)は、生産性が低くなっております。
(2)職員の生産性の視点
目標管理や業績可視化している病院は生産性が高く、何も管理していない病院は生産性が低くなります。
下記に目標管理に用いる管理指標の一例をご紹介します。
生産性を向上させていくために管理する指標(例)
1.基本診療料に対する想定費用と生産性
① 1時間当たり生産性(基本料÷投入労働時間)
② 1時間当たり人件費(人件費÷投入労働時間)
③ 1時間当たり利益(①-②)
④ 病床利用率
⑤ 平均在院日数
⑥ 患者・利用者一人当たりに対する労働時間
(投入労働時間÷(定員×利用率))
2.特掲診療料に対する想定費用と生産性(例)
① 医師及びメディカルスタッフ一人あたりの生産性(特掲診療料÷常勤換算数)
② 医師及びメディカルスタッフ一人あたりの提供件数(行為ごとの件数÷常勤換算数)
③ 対象患者に対する提供件数(提供件数÷対象患者数)
上記に挙げた視点や管理方法を用いて、院内にて取り組みを進めます。
具体的には生産性向上プロジェクト等を立ち上げ、各部門における目標管理や業務改善による生産性を高めることで、診療単価の向上を図ります。
⇒多職種(医師、作業療法士、管理栄養士、デイケア、訪問看護等)の連携で、知恵を活用しながら、生産性を向上させる必要があります。
関与先での事例を紹介いたします。
この関与先で生産性を向上させるために取り組んだのは、毎日院内で行われているプログラムの稼働率を向上することでした。
このため、下記の内容にて取り組みを進めました。
データ分析 :曜日別病棟別稼働率の確認及びプログラム別稼働率の確認
課題設定 :稼働率の低いプログラムの洗い出し
全病棟の患者に対し、曜日別にプログラムが整備されているかの確認
対策の立案 :患者層に応じたプログラムの検討・構築
(Ex.生活向上、病棟体操Gr、仲良しグループ、心理教育)
対策の実行 :検討した新プログラムの実行
これらのプログラムの見直しにより、取り組み開始から3ヶ月で、精神科作業療法の件数が約30%ほど増加し、また、入院生活技能訓練療法の算定開始し、生産性の向上に繋がっております。