院長の役割と、スタッフの役割があるのでは。
ごく少人数のスタッフ構成の場合は、院長はそのチームのリーダーです。具体的な細かい指示を出し、スタッフもその通りに、手足のように動く必要があります。 しかし、人数が多くなってくると、具体的な細かい指示まで院長が出すと、逆にその通りに動けなくなることが少なくありません。ここで院長に求められるのは、「指示」ではなく「判断」でしょう。 したがって、院長は「このような方向に向かっていくのだ」とビジョンを示し、具体的な進め方は、現場のリーダー格のスタッフから提案させることが、効果的なのではないでしょうか。 いくつかのチームに分けて、それぞれのチームから具体案を提案させ、院長の考えとどこが違うかを判断・解説・修正しながら、全体の方針として固めていくようなケースもあります。ときには、現場のスタッフから「なるほど、それはいいな」と思えるような意見・着眼点が出てきて、採用するケースがあるかもしれません。 メンバーが増えて院長の役割が変わっていく中で、スタッフに対しても求める役割が変わっていくことになります。ときには院長がすべてを描いてしまうほうが早いように思われることもあるかもしれませんが、現場が自発的に動かざるを得ない環境にしていくことも、経営の重要な要素でしょう。