人事考課は経営理念の実現(人材の育成)のために導入することが成功の秘訣です。

人事考課をするというと、「リストラ」「賃下げ」「賃金格差」といったイメージをする方もいるかもしれません。人事考課の目的は導入施設によって異なります。しかし、弊社がこれまでご支援してきた事例で多い人事考課の目的とは少し違います。リストラや賃下げといったことを目的とするのであれば、わざわざ手間をかけて人事考課をする必要などありません。人事考課は、法人が経営理念を実現するための一つの方法として導入しているケースが多いです。
「様々な価値観や考え方を持った職員一人ひとりがそれらを大切にしながらも、法人の職員として必要な考え方や行動を共有化し、同じ方向を向いて職務に取り組み、経営理念を実現することを目的とする。」これが人事考課の目的です。
人事考課表には、人事考課する項目(考課要素)が並んでいます。これらには、法人が経営理念を実現するにあたって必要な行動や態度が示されています。ですから、経営理念が違う他の法人に行けば、また違った人事考課制度になるはずです。人事考課は、あくまで法人のスタッフとしての評価ですから、法人で高い評価を受けても、他の法人でも高い評価を受けるとは限りませんし、またその逆もあり得ます。
そして、経営理念を実現するためには、皆が同じ方向を向くことが重要といえます。人事考課を通じて、どのような行動が重要視され、求められているかを共通に理解し、実践することで、スタッフが一丸となって同じ方向を向いていくことを期待して導入していくことが成功の秘訣と考えています。