創業者には、卓越した行動特性があるものです。
何よりも「まず、自分自身の行動を変える」という先生の発想は、まさしく創業者としての行動特性の１つではないでしょうか。 弊社の創業者、菱村和彦現議長も、強烈な行動特性があります。永年連れ添っている菱村扶佐子夫人に、尋ねてみました。 「菱村議長の行動の中で、最も非凡なところは、どこですか？」 夫人からは、即座に、明快な回答が返ってきました。 「非凡という意味もいろいろあると思うけど（笑）、ともかく、思い立ったらすぐに行動に移す人です。」 「具体的に、教えてください」 「最も象徴的な出来事は、高山にあった先祖代々のお墓を、大阪に移したときのことです。実は、除幕式は、３月はじめの確定申告、一番忙しい時期のことでし た。なぜこんな時期にやるのか、もう少し暖かくなってからでもいいでしょう、と言っていたのに、『いま、やるんだ。絶対やるんだ』と押し通しました。お母 さんはもちろん、喜んでくださいました。『こんなお墓に入れるのは、本当に幸せだ』と。そして、その年の７月に、お母さんは亡くなったのです。もしあのと き、暖かくなってから、などと悠長に構えていたりしたら、本当に悔やみきれないことになっていたと思います。」 大切だと信じることは、後回しにせずに即、断行する。「ちょっと考えておく」という言葉は、創業者には確かに似合いません。「実践実行」「スピード感」ということが、創業にあたって最も重要な行動特性の１つではないでしょうか。